愛されることに 慣れていなくて
♡ 雪解けのように
私は松濤の彼の自宅前に立っている。
「なにこの家…これが家……」
ザ・御屋敷ではないの!
石張りの重厚な建物は美術館のようだ。
「菜々子、行こうか」
「隼人さん」
「ん?」
「隼人さんはここで生まれ育ったんですよね」
何を当たり前のことを訊いているのだろうかと自分でもわかっているのだけれど、訊いてみた。
「ああ、そうだよ」
「そうですよね…」
「緊張してるのか?」
「とても」
「大丈夫だ。菜々子は普通にしていればいい」
重厚な玄関扉を開けると、お手伝いさんだろうか「おかえりなさいませ」と深く頭を下げる。
「ああ、ただいま」
私は失礼しますと会釈した。
隼人さんがリビングのドアを開ける。
コの字になっている高級そうなソファーの奥の方には、いろんな媒体でお目にかかったことがある久我山ホールディングスの会長が腰掛けていた。
「ただいま」
「おう、おかえり」
「親父は?」
「さっきまでそこにおったんだがな」
「じいちゃん、日向菜々子さんだ」
「初めまして、日向菜々子です」
深く頭を下げる。
「菜々子さん、いらっしゃい。久しぶりだね」
「はい、…え⁉︎」
隼人さんはニコニコしている。
「なにこの家…これが家……」
ザ・御屋敷ではないの!
石張りの重厚な建物は美術館のようだ。
「菜々子、行こうか」
「隼人さん」
「ん?」
「隼人さんはここで生まれ育ったんですよね」
何を当たり前のことを訊いているのだろうかと自分でもわかっているのだけれど、訊いてみた。
「ああ、そうだよ」
「そうですよね…」
「緊張してるのか?」
「とても」
「大丈夫だ。菜々子は普通にしていればいい」
重厚な玄関扉を開けると、お手伝いさんだろうか「おかえりなさいませ」と深く頭を下げる。
「ああ、ただいま」
私は失礼しますと会釈した。
隼人さんがリビングのドアを開ける。
コの字になっている高級そうなソファーの奥の方には、いろんな媒体でお目にかかったことがある久我山ホールディングスの会長が腰掛けていた。
「ただいま」
「おう、おかえり」
「親父は?」
「さっきまでそこにおったんだがな」
「じいちゃん、日向菜々子さんだ」
「初めまして、日向菜々子です」
深く頭を下げる。
「菜々子さん、いらっしゃい。久しぶりだね」
「はい、…え⁉︎」
隼人さんはニコニコしている。