愛されることに 慣れていなくて
マンションに着くと
「この部屋にあるものは何でも自由に使ってもらって構わない。それから…」
彼はリビング横にある部屋のドアを押し開け
「ここは日向菜々子の部屋だ。今は何もないが、明日、アパートに残されている荷物を全部運ばせる」
「え⁉︎ 荷物を全部⁉︎」
「ああ」
「ちょ、ちょっと待ってください!全部ってもしかして家具もってことですか?」
「ああ、そうだ」
「え⁉︎」
「なにしろ契約違反だからな、早急に出てもらう」
「すみません……でも…」
「でも何だ」
「い、いいえ、別に…」
いろいろ触られたくないものもあるのだけれど、契約違反を持ち出されると何も言えない。
肉親がいない私は、この先も結婚することはなく、一人でひっそりと死んでいくかもしれない。万が一亡くなった時、誰が見ても恥ずかしくないよう常に部屋を綺麗にし物もあまり置かないようしていたので、触られてもいいやと投げやった。
「今日は俺の部屋で寝るといい。日向菜々子の部屋には布団もないからな。あ、それからこれ」
彼は私に近づくと、私の手を取り広げさせ、手のひらの上にICキーを置いた。
「この部屋にあるものは何でも自由に使ってもらって構わない。それから…」
彼はリビング横にある部屋のドアを押し開け
「ここは日向菜々子の部屋だ。今は何もないが、明日、アパートに残されている荷物を全部運ばせる」
「え⁉︎ 荷物を全部⁉︎」
「ああ」
「ちょ、ちょっと待ってください!全部ってもしかして家具もってことですか?」
「ああ、そうだ」
「え⁉︎」
「なにしろ契約違反だからな、早急に出てもらう」
「すみません……でも…」
「でも何だ」
「い、いいえ、別に…」
いろいろ触られたくないものもあるのだけれど、契約違反を持ち出されると何も言えない。
肉親がいない私は、この先も結婚することはなく、一人でひっそりと死んでいくかもしれない。万が一亡くなった時、誰が見ても恥ずかしくないよう常に部屋を綺麗にし物もあまり置かないようしていたので、触られてもいいやと投げやった。
「今日は俺の部屋で寝るといい。日向菜々子の部屋には布団もないからな。あ、それからこれ」
彼は私に近づくと、私の手を取り広げさせ、手のひらの上にICキーを置いた。