愛されることに 慣れていなくて
最初は遠慮がちに話してくれていた彼女だったが、何か吹っ切れたのか、終いには語尾が強めの口調になっていた。

「あなた方の勤務環境を整えるのも私の仕事です。話してくれてありがとうございました」

「と、とんでもございません!こちらこそ、なんだか愚痴になってしまい申し訳ありません」

「素直に話してくれて助かりました。手を止めさせてしまって申し訳ありません。業務に戻ってください。あ、そうだ、先ほど女性が来店されていましたよね」

「あ、はい」

「彼女の要件は?」

「今住んでいるところから遠くて職場から近いところを探して欲しいと。すぐに引越したいとおっしゃっていたので、予告なしの契約解除の場合、一ヶ月分の家賃が発生する旨をお伝えしたんですが、それでも早く出たいので急いで見つけて欲しいと」

「そうでしたか、わかりました。貴重なお時間をありがとうございました」

「いいえ、とんでもございません!」
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