愛されることに 慣れていなくて
見つめられたままでは心臓がもたない。
何か話題を…

「あ、あの、家賃、家賃の件は検討してくださいましたでしょうか?」

「家賃?あぁ、その件に関しては保留中だ」

「そ、そうですか」

ダメだ。もうダメだ。心臓が…

「菜々子」

「はい」

私はまた抱きしめられた。彼の素肌に直に触れている。お風呂上がりのミステリアスなボディーソープの香りが媚薬のようだ。どうしよう。段々激しくなる鼓動が彼に伝わってしまう。

「あ、あの、早く上を着てください。本当に風邪をひいてしまいます」

「そうだな、すぐ着てくる」
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