愛されることに 慣れていなくて
「上手だな」

「ありがとうございます」

「なぁ、菜々子」

「なんでしょう」

「何か描いてくれないか?あそこの時計とか、ここから見える景色とか、このテーブルでもいい。何でもいいんだ」

「わかりました。じゃあ、せっかくなので、景色を描きます。ここから見える景色を。でも、時間がかるので、先に買い物に行って来てもいいですか?お鍋の材料を買いたいので」

「ダメだ。先に描いてくれ」

「夕飯が遅くなりますよ」

「それでもいい。菜々子の手料理は食べたいが、今は絵を描いて欲しい」

「わかりました。ちょっとスケッチブックをとって来ます」
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