愛されることに 慣れていなくて
「あらまぁ、隼人くん、なぁに、そのデレ〜っとした顔、そんな顔初めてみたわ。ねえ、あなた」

「そうだな」

「菜々子ちゃんのこと、大好きだって顔に書いてあるわよ」

「ヤバいよね。でも仕方ないんだ。本当にそうだから。言ったろ、大切な人ができたら連れてくるって」

さっきからこの人は恥ずかしげもなく何を言っているのだろうか。

菜々子ちやんと、ちゃん呼びされ、堂々と大好き宣言されている私の方が恥ずかしくて火照る。思わず俯いた。


「隼人くんはいつものでいいだろうが、菜々子ちゃんは他のがいいんじゃないか?」

「そうだね。菜々子、食べたいものがあったら遠慮なく言ってくれ」

「いいえ、私も隼人さんと同じものでお願いします」

「隼人くんはえんがわが好きだから、最初の3貫はえんがわだよ」

「そんなに好きなんですか?」

「ああ、好きだ。菜々子もあるんじゃないのか?好きなネタ」

「私は……エビが好きです甘エビが好きです」

「甘エビかぁ、菜々子は甘エビが好きなのかぁ」

「じゃあ、菜々子ちゃんには甘エビを握るとしよう。あとはお任せでいいかな」

「はい、お願いします」

とは言ったものの、値段がさっぱりわからない。お財布の中身で足りるかどうか心配になってきた。
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