この嘘に、ピリオドを
世界中にある動物園や水族館でお手伝いをしたり、絶滅危惧種に指定された動物の保護をしたり、育児放棄をされたり、親を密猟者によって殺された動物のお世話をしたりするのが心春とジョンの仕事だ。

「心春、今度フロリダにある動物園に行ってくれる?マシューの様子を見てきてほしい」

「マシュー……。わかりました!」

マシューとはアフリカゾウの名前だ。心春とジョンがサバンナを訪れた際、象牙目的で母親が殺され、群れからはぐれているところをジョンが保護し、フロリダの動物園で暮らすことになった。

「今日も一日よろしくな」

ポンと頭を撫で、ジョンはキッチンを出て行く。手のひらの温もり、優しさ、そして去っていく後ろ姿を心春がボウッと見つめていると、「お〜い」と声をかけられる。

「あんた、またジョンのこと見ちゃって……。本当に好きなのね〜」

助手の一人であるアマンダがニヤニヤしながら話しかけてくる。慌てて心春はそれを否定した。
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