愛のかたち
「という訳で……ごめんね、彩華ちゃん」

 野上が食事の手を止めた。

「え?」
「勝手に面接しちゃった」
「えぇっ!?」
「こっちとしては、是非彩華ちゃんに来てもらいたいと思ってるんだけど、彩華ちゃんはどうかな?」
「え、どういうことですか?」

 訳が分からず、彩華は尋ねた。

「彩華ちゃんには、うちの社員の昼食を作ってもらいたいと考えてたんだ」
「え?」

 一瞬、思考が止まった。

「健さんからも聞いてたし、白藤さんも言ってた通り、めちゃくちゃ旨いよ。手際もいいし。是非彩華ちゃんにお願いしたいんだ」

 思いも寄らない方向に話が進んでいたが、それなら自分にでも出来るかもしれない、と彩華は思った。

「私で良ければ、是非やらせてください」

 彩華はその場ですぐに返事をした。

「例えば、明日からとかでも?」
「はい、大丈夫です」
「良かった」

 野上は安堵したような笑顔を見せてから、再びスプーンを口に運んだ。
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