愛のかたち
気付けば野上のところで働き始めて五ヶ月が経とうとしていた。仕事はもう完璧にこなせるようになっていたし、引っ越し費用も貯まった。
「えっ、翔ちゃん!?」
すごいタイミングだと思った。
会社を出て少し歩いたところにある自販機で、翔が飲み物を買っていた。
「お、おう……久しぶりだな。仕事で近くに来てたんだ。彩華、野上さんとこで働いてるらしいな」
「彩華」と呼ばれたことに、一瞬胸が詰まった。
野上からは、『いとう家』で偶然翔と会って少し話をしたと聞いていた。
「うん、そうなの。今から帰るところだよ」
そう返したところで、後ろからクラクションを鳴らされた。振り返ると、野上だった。
「あ、野上さん。お疲れ様です。出掛けられるんですか?」
「ああ、ちょっと仕事のことで。彩華ちゃんは白藤さんと待ち合わせ?」
一瞬翔に目を遣った野上が聞く。
「いえ、たまたま会っただけです」
「そう。じゃあ乗って。通り道だから送るよ」
翔が何か言いたげな顔をしているように見えたが、彩華は翔に「じゃあね」と言って野上の車の助手席に乗り込んだ。
野上は運転席から翔に会釈だけすると、車を発進させた。
「えっ、翔ちゃん!?」
すごいタイミングだと思った。
会社を出て少し歩いたところにある自販機で、翔が飲み物を買っていた。
「お、おう……久しぶりだな。仕事で近くに来てたんだ。彩華、野上さんとこで働いてるらしいな」
「彩華」と呼ばれたことに、一瞬胸が詰まった。
野上からは、『いとう家』で偶然翔と会って少し話をしたと聞いていた。
「うん、そうなの。今から帰るところだよ」
そう返したところで、後ろからクラクションを鳴らされた。振り返ると、野上だった。
「あ、野上さん。お疲れ様です。出掛けられるんですか?」
「ああ、ちょっと仕事のことで。彩華ちゃんは白藤さんと待ち合わせ?」
一瞬翔に目を遣った野上が聞く。
「いえ、たまたま会っただけです」
「そう。じゃあ乗って。通り道だから送るよ」
翔が何か言いたげな顔をしているように見えたが、彩華は翔に「じゃあね」と言って野上の車の助手席に乗り込んだ。
野上は運転席から翔に会釈だけすると、車を発進させた。