甘く、溶ける、君に。
「その子のことはまあ顔はタイプだしでもそれだけだって……思ってたけど、急に幼なじみくん現れて、思いっきり感情剥き出しにするの見て、」
……絶対、ないと思ってた。
田邊だけは。田邊がこんなふうに言ってくること、一生ないと思ってた。
田邊とは、今以上にも以下にも、絶対ならないってどこか決めつけていた。
「相手が俺だったらなって、むかつく、渡したくない、そいつは、俺の______って、気付いた時にはもう手遅れ。
予想通り、戻れなかったよ、思った以上に"本気"だったよ。もうすでに」
言ってた、いつも。田邊は、いつも。
本気になったら、戻れないって。
いつも流してたけど、その時からどこかで田邊は私のこと想ってくれてたのかな。田邊自身も気付いていない、どこかで。
申し訳なさが募る。気付いてなくて、傷つけたかもしれない。