甘く、溶ける、君に。






「桃井さん、ちょっといい?」



……ついにきた。今日は絶対、来ると思ってた。


お昼休み、絵凪と机をくっつけてお弁当を広げようとしたところに、知らない女子が三人、私の前に現れた。



目の前の机を動かそうとしていた絵凪は、すぐに眉間にシワを寄せて不快そうな顔をしたけど、これも仕方ない。



心配しないで、との思いで絵凪と目を合わせる。

悪いのは、私。多くの女子から嫌われ、妬まれるようなことをしてるのは私なのだから。



こうして直接来てくれるだけでもありがたい。変に影で嫌がらせされたり、手紙をロッカーに入れられてるとかより全然マシだ。そもそもこうやって呼び出されるのは日常的だし。



けれど、それだけ直接嫌なことを言われたりしても、私はこの生活をやめられないし田邊や神崎先輩、それに他の人とだって関係を切ることはできない。一種のビョーキ、だよね。



眉を下げる絵凪に、「大丈夫だよ」と伝えて、女子三人に黙ってついていく。


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