甘く、溶ける、君に。


「朝一緒にいた男も、彼氏じゃないってことでしょ?」


「……うん」


「……ねえ、遥乃」


「……っ!?」




急に千輝くんに押されて、私の体が廊下の壁にぴったりとくっつく。

衝撃は大きくなかったけど、ジン、と背中が痺れるような痛み。


じりじりと一歩ずつ、私に近づく千輝くん。


顎を指でぐいっともちあげられて、強制的に千輝くんの顔を見ることになる。また目が合うけど、改めて、もう昔の千輝くんの面影、残ってない。


残って、ないのに……その目に、吸い込まれそうで。目が離せない。



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