甘く、溶ける、君に。
雨に消えることなく届いたその声で、私の動きはぱたっと止まって、
一瞬周りのざわめきも、雨の音も全て消えたような気がした。
すぐにアスファルトを叩きつける雨の音が私の鼓膜を揺らして、同時に集まっていた女子の集団からの視線を痛いほど感じて。
私はとことん、女子の敵になってしまうらしい。
こんなめんどくさい状況、私を呼ぶ声なんか無視して、傘をさして、外に出ていってしまえばいいのに。
また女子から嫌な視線を受けることになってもそれができなかったのは、
その声を知らんぷりする勇気が、覚悟が、なかったから。