甘く、溶ける、君に。


「傘、忘れちゃって。入れてほしいなって」


「……それは私じゃなくて他の子に頼めばいいのに」



そして驚くくらいに可愛くない返事。

こんな返事しかできないなら、さっき呼ばれた時無視すれば良かったのに。


足を止めた時点ですでに遅いし、女子から何か言われるのなんてもういまさらだし、決定しちゃってるわけだし。


こうも素直になれず素っ気なくしてしまうのはきっとまだ千輝くんと再会したことを受け入れられてなくて、

私の嫌なところを知られていることを認めたくないから。




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