甘く、溶ける、君に。







作るなんて言っておいて、特別豪華なものが作れるわけではない。


野菜炒めと麻婆豆腐とかいうこれ以上ないくらい地味な組み合わせしか作れなかった私の女子力のなさ。



机の上に並べてみて、彩りだけはあるこの地味さに軽くため息をつきそうになる。もろに私を表してるみたいで切なくなったりして。



「遅くなっちゃってごめんね」



ソファーに座って待ってくれていた千輝くんに向かって声をかける。


ソファーの下に座り直した千輝くんは私に向かって首を振りながら私に視線を向けた。



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