だって、恋したいもん!

百十七話  言ってなかった?







義雄「あー、でもぉ……渡邉さん好きだー!!」



全員「えーーーー!!!!」



理佐「え………!!」




橋本「あ~ぁ、言っちゃったよ…」


岩本「このタイミングで…!?」


由依「理、佐……」


私はとても耐えられなくて思わず走り出し、講堂を一人飛び出していた!


茜「理佐っ!!」

と、茜も私を追いかけて飛び出した。



義雄「あれ?どうしたの?」

由依「『あれ?』じゃないよ!!」

義雄「え、何なに?どうしたの?」

斉藤「お前、まさかこのタイミングで告るなんて……!」


義雄「え?告る??何言ってんの?」

尾関「いや、だって今理佐のこと『好き』て言ったじゃん!!?」

義雄「えー!!そんなこと言ってないよー!」

美波「えー!!言ったじゃーん!!だから理佐走って行っちゃったんじゃん!」


義雄「いやいや……渡邉さんのキーボードが『好き』だって言っただけで……」

全員「はぁーーー!!!?」

尾関「『渡邉さん好きだー!!』てはっきり言ってたよ!!?」

義雄「うそ!? マジ…!?」

義雄「オレ『キーボード』て言ってなかった?」

全員「うんうん!!」

義雄「うそっ!!マジで……?」

全員「うんうん!!」



義雄「やべっ!!ライブ終わりで興奮してたから……」

由依「まぁ別に嘘ってこともないからいいんじゃない?」

義雄「いやいや、ダメだって!!」

美波「いいじゃん、どうせいつか告白するつもりだったんでしょ?」

義雄「いや、そんなことしないって!」

尾関「じゃあ早く追いかけないと!きっと理佐泣いてるよ!?」


と、尾関の言葉にとっさに走り出して講堂を飛び出していた!




美波「もぉー!おぜちゃん!!この流れで告らせちゃえばよかったのにぃー!」

尾関「えー、でもぉ……理佐がそんなの望んでないよ」

美波「それはそぉかもだけどぉ……」



由依「まぁあっちは茜がいるからとりあえず片付けちゃおうよ」

斉藤「おぅ、そうそう!昼休み終わってしまうじゃん」



と、言って残されたメンバーで後片付けを続けた。







第百十八話へつづく…











< 122 / 208 >

この作品をシェア

pagetop