だって、恋したいもん!

第百二十三話  強い味方







そしてケーキも食べ終えて空いたお皿を下げてカウンターへ運んでいると…


優子「理佐ちゃんだったかしら?いいのよ後でやるから、ゆっくりしときなよ」

理佐「えー、でもぉ…こんなにたくさんサービスしてもらったのに…」

優子「いいからそこ座って」


と、促されて皆がテーブル席で談笑していたので一人カウンター席へ座った。



優子「はい、これ特別にね」


と、出されたのはピンクのかわいいカクテルのようだった。


理佐「え♪かわいぃー」

理佐「でも、これお酒じゃ……?」

優子「大丈夫、アルコールは入ってないわよ」

理佐「そうなんですか?」

優子「さすがに高校生にお酒は飲ませないわよ。飲んで飲んで♪」

理佐「ありがとうございます♪」



優子「で、西野くんのこと…よろしくね」

理佐「ゲホッゲホッ!!」

理佐「え、何ですか急に……」

優子「え?好きなんでしょ?」

理佐「え……それは。。。♡」

優子「もぉー見てたらわかるわよそれぐらい」

理佐「えー………」

優子「あの子、あんなんだから自分から『好き』とか『付き合って』とか言わないんじゃないー?」


美波「そーなんですよー!!」

と、いきなり美波が隣へ座ってきた!!


理佐「わっ!びっくりしたー!」

美波「もぉー!何とかして下さいよぉー!」


茜「そうそう!もうもどかしくって!」

と、今度は茜が左隣へ座ってきた!


理佐「えっ!!茜……」

優子「アハハッ、なーんか青春だねぇー♪」

理佐「もぉー、からかわないでくださいよぉー」


優子「先月のいつだったかなぁー……あの子すごいうれしそうな顔して『バンドにキーボードが入った』て言って来たことがあって」

理佐「え……」

優子「鼻の下のばしてたから『好きな子なんでしょ!』て言ってやったら慌てて否定してたけど」

美波「へぇー……」

優子「これは絶対キーボードだけが目的じゃないなーて、女の勘が働いてね」


優子「で、今日理佐ちゃん見たらすぐにピンときちゃったもん」

茜「さすが……」

理佐「えー、何で何でー!!」

優子「そう言うものよ、見る人が見たらわかるのよ」

美波「すげー!!恐るべし!!」


優子「応援するわよ、二人のこと」

美波「ありがとうございますぅー」

茜「イェーイ♪強い味方がついたー♪」

理佐「えー………」


と、喜んでいいのか……


はたまた波乱を呼び起こすような不安も拭いきれないのだった……







第百二十四話へつづく…











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