だって、恋したいもん!

第百三十七話  どうなってんの?







義雄「お待たせー」


と、彼がトイレから戻ってくると茜と美波が不適な笑みを浮かべていた。


茜「♪♪♪」
美波「♪♪♪」

と、二人が顔を見合わせてニヤニヤしていた。


義雄「え……な、何だよ……」

茜「うぅん、別にぃ~……ねぇー美波ぃー♪」

美波「ねぇーあかねーん♪」


義雄「お、おぅ……まぁ…練習の続きすっか?」



橋本「じゃあ一人ずつ順に入ってみるか?」

斉藤「守屋ーやってみっかー?」

茜「やるやるー」


そしてその後は彼らのバンドに私たちのメンバーが一人ずつ交替で入って練習した。


キーボードは私一人だったので私だけはずっと演奏していた。



茜、由依、美波と一回りしたところで彼が声をかけてくれた。



義雄「渡邉さん大丈夫?疲れてない?」

理佐「うん、大丈夫」

義雄「まぁちょっと休憩しよっか?」


美波「優しいねぇー」

義雄「え……別にそんなんじゃねぇよ…」

美波「またまたぁー」


と、彼が美波にからかわれてると…


「先輩ぃ」

と、隣で声がしたので振り向くと大沼ちゃんがいた。


理佐「あら、大沼ちゃん?」

大沼「先輩すごい上手いですね」

理佐「え、そんなぁー全然全然……」

大沼「あたしも小さい頃ピアノ習ってたんです」

理佐「そうなんだ」

大沼「先輩ずっと演奏してて大変そうだから、あたしもこの曲練習してきて時々交替したらダメですか?」

理佐「え、いいの?ありがとう、助かる」

大沼「たぶんあたしキーボードしか出来ないだろうし、感覚取り戻すのに練習してきます」

理佐「ピアノやってたんだね、じゃあすぐ出来るようになるよ」

大沼「はい、頑張ります」


増本「えー、じゃあ晶ちゃんキーボード決まりじゃん」

大沼「うん、やっぱりあたしこれしか無理だと思うし…」


義雄「おっ、いいじゃん♪一人決まったな」

増本「えー!じゃああたしギターするから先輩教えて下さいよー」

義雄「お、おぅ……本気なら教えてやるよ」


麗奈「あたしも少しならドラム叩いたことあります」

義雄「え、そうなの?」

麗奈「でも全然ですけど…」

増本「じゃあ麗奈ちゃんドラムかー」

義雄「えー、ギターやればいいのにぃー」


理佐「………」


茜「ちょっと!」

と、茜が彼に睨みをきかせて麗奈ちゃんに駆け寄って…


茜「守屋はドラムって決まってんのよ!」

と、ハグをした。


麗奈「え…」

茜「ねー麗奈ちゃん、守屋同士であたしが教えてあげるよ」

麗奈「いいんですか?ありがとうございます♪」


義雄「チェッ……」

由依「おぃおぃ、理佐が目の前にいるでしょ」

義雄「あ……ごめん……」

理佐「………」

由依「『ごめん』て……笑」


尾関「え……二人ってもう付き合ってんの」

義雄「まだまだー」
理佐「まだまだー」

由依「『まだ』って、二人揃ってww笑」


増本「先輩っ!!」

義雄「あ、ごめん……」


由依「どっちだよwww笑」

尾関「え、どうなってんの?」







第百三十八話へつづく…











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