だって、恋したいもん!
第百五十四話 公衆電話
店を出て二人で自転車を押しながら歩いた。
由依「そう言えば西野くんは勉強どうなの?」
理佐「え?どうだろ?」
由依「この前一緒に勉強してみてどうだったの?」
理佐「一緒に勉強したって言うか……ノート写させてあげただけだったし……」
理佐「それに大学は行かないって言ってたし……」
由依「そうなの?」
理佐「うん……なんか嫌なんだって」
由依「勉強が?」
理佐「うん……て言うか大学生て遊んでるイメージだからその中に入るのが嫌なんだって」
由依「ふぅ~ん……でもあんたは一緒の大学に行きたいなぁ~とか思ってるんでしょ?」
理佐「え!? 何でわかるの? 由依怖っ!!」
由依「いや、普通に考えたらそうでしょ」
理佐「うん……この前もちょっと言ってみたんだけどね…」
由依「え、何て?」
理佐「一緒の大学行けたら楽しいだろうなぁ、て……」
由依「そしたら?」
理佐「そしたら、ちょっと考えてみるって」
由依「へぇ~、やっぱまんざらでもないんじゃん」
理佐「え……」
由依「じゃあ試験中ずっと勉強みてあげたらいいじゃん」
理佐「え………」
由依「毎日一緒に居れるじゃん」
理佐「え………♪」
と、由依の提案に驚いたものの嬉しさが隠せてなかったかもしれない……
由依「じゃ」
と、由依が立ち止まった。
由依「ほら!」
と、指差したのは公衆電話だった。
第百五十五話へつづく…