だって、恋したいもん!

第三十一話  チャンスじゃん!







彼のふとした言葉にドキドキしながら、

その後、何を話したかあまり覚えてないけどとにかく本屋までたどり着いた。



理佐「3階だし、階段で上がろう♪」

と、言って私が先導して階段を上がり始めた。


階段を上がっている途中も彼が後ろにいるかと思うとドキドキが止まらなかった。


3階へ上がり昨日見た特設コーナーへ行くと真っ先にあの本を指差した。


理佐「この本! 今すっごい話題になってるの♪」

義雄「あー、これ聞いたことある!」

理佐「あ、そうなの?」

義雄「うん、映画にもなってるやつじゃん!」

理佐「うん、そうなの♪」

義雄「この映画見たいなー……」



え?

彼からのフリ……


え?

最高のパスじゃん!

映画に誘うのに最高のパスじゃん!!



そうは思うものの言葉が出ない……

こう言うところが私のダメなところなんだけど…



彼が本を手に取り帯を読んでいる。

今がチャンスだよー

誘わなきゃー


でも…


勇気が出ないー…

私が心の中で葛藤していると私の肩に誰かの肩がぶつかった!

ドンッ!!

ふと見ると…

え!?

由依…!!?


由依が顔で合図している…

「チャンスじゃん!誘え!!」
て……


咄嗟に私は彼の方を向いて言った。


理佐「その映画、今から見に行かない!!?」







第三十二話へつづく…











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