だって、恋したいもん！

第三十三話 ホントだ♪

え？


冗談ぽく……？


冗談なの？




義雄「渡邉さん、お腹減ってない？」

理佐「あ、うん…少し…」

義雄「じゃあさ、ピザ食べに行かない？」

義雄「今日のお礼にオレおごるよ！」

理佐「え、そんな…お礼だなんて…」

義雄「シェーキーズの食べ放題行こうよ♪」

理佐「あ、シェーキーズ？　行きたーい♪」

義雄「オッケー♪　じゃあ行こう♪」


と、言って二人で寺町京極を自転車を押しながら歩き始めた。



義雄「渡邉さんてさぁ、小林さんと仲いいよね」

理佐「あ、うん中学からの付き合いだから…」

義雄「小林さんて頭良さそうだよね？　何て言うか…キレる、て言うか…頭の回転が早いんだろうね」

理佐「うん、すごい頼りになる！」

義雄「あぁ言う子が友達だったら頼もしいよね」


義雄「彼氏とかいないんだろうか？」

理佐「うん、いないよ」


理佐「え？　何…気になるの？」

義雄「あ、いや…別にそんな意味じゃなくて…」

義雄「ただ普通に気になっただけで…」

理佐「ふぅ～ん……」



理佐「あのぉ……今更なんだけど…」

義雄「え？　何…？」

理佐「西野くんて彼女とかいないの？」


キャーッ！聞いちゃったー！！


義雄「え？　何で……？」

理佐「え、あ……いや……そのぉ……」




義雄「いないよ」

理佐「え……？　ホントに…？」

義雄「うん、……え？　何かウワサとかなってる？」

理佐「いや、そんなんじゃなくて……」


理佐「そのぉ～……もし彼女とかいたらこんなして会ったりなんかしたら彼女さんに悪いかなぁ～とか思って…」

義雄「えー、そんなの心配してるのー？」

義雄「ただの友達だし、一緒に本屋行くぐらい大丈夫でしょ？」

理佐「え、でもぉ………」

理佐「えー、女の子ってそんなの気にするの？」

理佐「うん、だって……もし私が彼女だったら自分の知らないところで他の女の子と二人で会ってたりしたら嫌だもん」

義雄「そうなの？　だって普通に友達とかだったらよくない？」

理佐「え、でも西野くんが逆だったら？」

理佐「彼女が他の男の子と遊びに行ってたりしたら…」


義雄「あー、そっかぁ……んー……ちょっと嫌かも……」

理佐「そうでしょ!?　だから……」

義雄「うん、わかった！　でも彼女いないから大丈夫だよ」

理佐「うん、ならいいの」


理佐「でも西野くん人気だからすぐ彼女とか出来そうだけど…」

義雄「そんなモテないよ！」

理佐「でも一年の子とか軽音のファンクラブ作ろうかとか言ってるみたいだし…」

義雄「え？そうなの？　それはそれで嬉しいけど…」


義雄「でもオレ女の子てそんな得意じゃないから…」

理佐「え……？」

義雄「よくわかんないんだよね、どう相手していいかとかさぁ…何喋ったらいいかとかさぁ…」

理佐「え？だって今普通に喋ってるよ」

義雄「あ、ホントだ！渡邉さんとなら普通に喋れるね♪　何か不思議ー」

理佐「でも私も男の子てどう接していいかよくわからないよ」

義雄「え？でも今普通じゃん？」

理佐「あ、ホントだ♪」

理佐「アハハ♪」
義雄「アハハ♪」




学校だととてもこんなに話せないと思ってたけど…


今日は彼と話せてよかった♪


ずっとこんな時間が続かないかなぁーと思った……







第三十四話へつづく…