だって、恋したいもん!
第九十話 無茶しないでね
そして家に帰り、もう一度彼のバンドの曲を練習した。
今日は緊張してた割には上手く弾けたと思う。
でもミスしないようにしっかり練習しとかないとね。
そして三回ほど通しで弾いてみたけど、
大丈夫かな♪
でも昼コンでやるって言ってたから…
たくさんの生徒の前でやるんだもんなぁ~
緊張するだろうなぁ…
いつなんだろう?
あ、そうだ!
プリプリの曲、
ちょっと弾いてみようっと。
三曲あるけど…
どれからするんだろ?
えーとぉ…
美波に聞いてみよっか…?
と、私は美波に電話をすることにした。
プルルルル…
プルルルル…
プルルルル… ガチャ…
「はい小池です」
理佐「あ、美波?」
美波「あ、理佐ぁー? どうしたの?」
理佐「うん、プリプリの曲て何から練習したらいいのかなぁ~と思って…」
美波「え?あたしが決めていいの?」
理佐「うーん…まずは美波かなぁ~と思って電話してみたんだけど」
美波「どれがいいんだろうね?わかんないから明日かっちんに聞いてみるよ」
理佐「あ、そう?…」
美波「それよりさぁ~…」
理佐「ん…?」
美波「後輩の二人、大丈夫?」
理佐「え、何が…?」
美波「あの二人、絶対西野くん目当てで軽音入ってんじゃないの?」
理佐「あ、うん……でも西野くんあんまりわかってないみたいな…」
美波「ダメだねあの男!相当鈍いよ!」
理佐「えー!…うん、でも…」
美波「まぁでもあの二人に関してはその方がこっちとしては都合がいいけど…」
理佐「うん……」
美波「軽音はやっぱ目立つから隠れファンとかもっともっといるんじゃない?」
理佐「えー!…やだなぁ…」
美波「うかうかしてると手遅れになっちゃうよ!」
理佐「えー!やだぁ…」
美波「まぁでも西野くん、理佐がヘルプに入ってすごい喜んでたからそこんとこしっかりと掴んでたら大丈夫じゃない?」
理佐「そぉかなぁ~…」
美波「うん…で、毎週木曜日は一緒にいられるんだからさ!絶対こっちのほうが有利だよ!♪」
理佐「うーん……でもあの子すごいグイグイ来てたよね…?」
美波「そーだよー!うかうかしてたら堕とされちゃうよ!?」
理佐「えー!……西野くん年下好きなのかなぁ…?」
美波「男は若いのが好きだからねぇ~」
理佐「えー!ちょっとぉー…そんなこと言わないでよぉ~」
美波「キャハハッ♪ でもタイミングみて早く告っちゃわないと知らないよぉ~」
理佐「そんなの……出来ないよぉ……」
美波「そうだねぇ…まぁあたしもうまくパス出せるように頑張るよ!♪」
理佐「美波のパス、豪速球だから怖いんだけど…」
美波「へへ…でも西野くんにはそれぐらいじゃないと全然意識しないでしょ!?」
理佐「うん、まぁ……でもあんまり無茶しないでね」
美波「わかってるって!みんな理佐のこと心配してるんだから」
理佐「うん、ありがとう…」
美波「うん、じゃあまた明日ね♪」
理佐「うん、バイバイ♪」
うーん…
美波、何考えてんだろ…?
やっぱり怖いなぁ……
第九十一話へつづく…