溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る
離れていく広い背中を見届けながら、久しぶりに鼓動が忙しなく早鐘を打ち始める。
今日のデートの話をされた時、夜はホテルに宿泊しようと提案された。
私との時間を大切に思ってくれているのが伝わり、すごく嬉しかった。
こうしてふたりきりで宿泊できるのも、子どもが誕生すればなかなか叶わなくなる。
だから、今のうちに晃汰さんを独り占めしておきたい。
「お待たせ。行こうか」
戻ってきた晃汰さんが私の腰に腕を回す。寄り添って客室フロアに向かうエレベーターに乗り込んだ。
「お腹は大丈夫か」
ふたりきりのエレベーターの中で、晃汰さんは私の体を心配してくれる。
「はい、大丈夫ですよ」
「予想より、寒い中歩いた気がするから」
「これくらい全然大丈夫です。気にかけてもらって体も冷えてないですし」