溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


 ディナーは約束通り、以前、晃汰さんが緊急のオペでキャンセルしたあのレストランでいただいた。

 クリスマスのコースメニューは期間限定で特別感があり、ひと足早いクリスマス気分を満喫させてもらった。


「寒くないか」

「はい、大丈夫です」


 ディナーを終えて車に乗り込むと、晃汰さんはすぐに後部座席から膝掛けをとって私にかけてくれる。

 こういう些細な気遣いにもときめいて胸が高鳴る。「ありがとうございます」と言うと、無言のままさらさらと頬を撫でられた。

 駐車場を出た車は煌びやかなみなとみらいを走り、やがて制服のバレーパーキングスタッフが待ち構える車寄せに停車する。

 晃汰さんはスタッフとなにか会話を交わし、すぐに助手席へと回ってきて私を降ろしてくれた。

 頭を下げるスタッフに見送られ、晃汰さんとふたりガラス張りの広いエントランスを抜け建物の中へ入っていく。


「すごい、綺麗……!」


 天井が吹き抜けのロビーホールで出迎えてくれたのは、全長十メートル以上はあるだろう巨大なクリスマスツリー。

 白っぽい細かな光をまとったツリーは、通りかかった人々の視線を集めていく。

 ツリーの前でジッと見惚れている私の耳元に「ここで待ってて」と言い残した晃汰さんは、ひとりフロントへと向かっていった。

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