溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


 次の休日。

 どこに買い物に行きたいか千尋に決めてもらうと、豊洲の商業施設に子ども用品のブランドが多く入っているらしく、そこに行ってみたいと言われた。

 目的の店舗がまとまっているのは歩き回らなくても済むだろうし、お腹の大きくなってきた千尋の体への負担も少ないだろう。千尋の希望通り、そこに向かうことにした。

 週末の商業施設は多くの人で賑わいを見せている。

 家族連れが多く見られ、小さな赤ん坊を抱いている家族につい視線を奪われた。

 もう少しすれば、自分たちもあんな風になると思うと感慨深い。

 そう思うと同時に、こうして千尋を独り占めできるのもあとわずかだと改めて気付いた。

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