溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


 出産予定日まであと三カ月程度となってきて、ここのところ出産当日について様々なことを考えていた。

 それを千尋にも伝えようと思い、帰宅後、買い求めてきたものをリビングで広げて眺める彼女に「千尋」と声をかける。


「出産について相談したいことがあるんだ」


 ひとしきり買い求めてきたベビー服を眺めた千尋に、改まった声のトーンで話を切り出す。

 なにか真面目な話をされるのだと察した千尋は、広げていた服を手早くたたみ、姿勢を正して「はい」とこちらに目を向けた。


「ふたつ、提案したいことがある」

「ふたつ……?」

「ひとつ目は、計画分娩で出産しないかという相談だ」

「計画分娩……? それって、産む日を決めて、薬で陣痛を促すってことですか?」


 千尋も自分なりに妊娠、出産について学んでいる。

 たまに医学的な質問があると訊いてくることがあるけれど、着実に近付いてきている出産に備えているのだろう。

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