溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る
「あの、待ってください! 今から行くって」
「午後はオペが入っているが、午前はフリーだ。今日までに仕上げようと思っていた原稿も出来上がっている。何も問題ない」
確かに、午前中はデスクワークの予定だけど、それが終わっているのならフリーだ。
「ですが、私の実家に本当に今から?」
「そんな壮大な冗談を言うと思うか」
「そうですけど……行って、どうするのですか」
「決まっているだろう。結婚の許しをいただきに行く」
さらりと出てきた言葉に目を見開く。
本当にその気なのかと驚愕しながらも、院内を歩いていく水瀬院長を追いかけていく。
「院長、正気ですか?」
「俺は至って正常だが、何か問題があるか」
問題は大あり。だけど、これだけ勢いがあるとかける言葉も見つからなくなってくる。
水瀬院長はさっさと病院を出、自分の車へと向かっていく。そのあとについて行くと、助手席のドアを開けた水瀬院長に「乗って」と乗車を求められた。