溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


「あの、待ってください! 今から行くって」

「午後はオペが入っているが、午前はフリーだ。今日までに仕上げようと思っていた原稿も出来上がっている。何も問題ない」


 確かに、午前中はデスクワークの予定だけど、それが終わっているのならフリーだ。


「ですが、私の実家に本当に今から?」

「そんな壮大な冗談を言うと思うか」

「そうですけど……行って、どうするのですか」

「決まっているだろう。結婚の許しをいただきに行く」


 さらりと出てきた言葉に目を見開く。

 本当にその気なのかと驚愕しながらも、院内を歩いていく水瀬院長を追いかけていく。


「院長、正気ですか?」

「俺は至って正常だが、何か問題があるか」


 問題は大あり。だけど、これだけ勢いがあるとかける言葉も見つからなくなってくる。

 水瀬院長はさっさと病院を出、自分の車へと向かっていく。そのあとについて行くと、助手席のドアを開けた水瀬院長に「乗って」と乗車を求められた。

< 44 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop