素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
「アリス。大事にする。今日は本当にごめんね……俺今夜は抱っこして寝るだけで我慢する……我慢出来ると思うから……今度の休みの前の日は思い出に残るような日にしよう?」

 どこまでもアリスを大事にしてくれる、そんなゴトフリーだからこそ、もっともっと好きになるのに、彼に自覚はないのだろうか。確かに気になったり好きになった最初のきっかけはあの美しい文字や、好みど真ん中を撃ち抜いたその外見かもしれないけれど、言葉を重ねて彼の中身を知るごとに加速して行って、この大きくなっていく思いがどこまで行ってしまうのか、アリス自身にももうわからなかった。
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