素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
 ゴトフリーはそう言うと一気に引き抜いて目の前のアリスの胸に向けてその液体をかけた。何回か体を震わせて、はぁはぁと息を荒くする。体にかかったそのぬるっとした液体をそっと触ると、ゴトフリーはその手を取って動きを止めた。

「アリス。気持ちよかった。ありがとう。今度は俺が気持ちよくする番ね」

 目の前にしゃがんでその液体をアリスの体に塗りつけると、大きな手でまさぐり始めた。硬い手のひらはつるりと滑って体中を這い回る。そのマッサージのような動きに戸惑ったアリスは彼のいつ見ても惚れ惚れとするほどの可愛らしい顔を見上げた。

「ゴトフリー、これってどうするの?」

「俺の出したものまみれになってるアリス見るのはめちゃくちゃ興奮するんだけど、すぐに洗い流すから安心して。泡でもこもこにして手で体を洗ってあげるよ」

 この宿屋の備え付けの石鹸は、有名な薬屋の作っているこだわりの逸品だ。今まで欲しかったけれど、高くてなかなか手が出なかったアリスはその刻印された店名を見ただけで興奮してしまう。ゴトフリーが洗い桶で石鹸を泡立てているのを見ながら言った。
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