素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
「ゴトフリーの物、あったら嬉しいの……」

 それを言うのが精一杯で布団で赤くなった顔を半分隠しながら言うと、ゴトフリーは優しく頭を撫でてから、もう一度キスを落とす。

「ありがとう。これからもいっぱい一緒に過ごそうな、また合鍵も渡すからアリスも俺の家になんでも持っておいで」

 優しい彼が居る今が、幸せすぎていなくなるなんて考えられない。大好きだと言ってくれる彼の心を繋ぎ止めるためには、出来ることならなんでもしたかった。

 アリスは幸い自分は学習能力だけは高いことはわかっていたし、これからはやきもち妬きな彼を不安になんてさせないようなそんな立派な恋人になりたいなって思ってしまうのだ。
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