素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
「えっ……それ私の同級生とか同僚とか、すこしでも縁がある人は皆来たがるよ。断ったら絶対恨まれちゃう。もうっ……大広間使うくらいになるってそういう意味だったんだ!」

 やっと、優秀な頭脳と独自の情報網を持つサハラ室長が披露パーティーは大広間にすれば良いと言った理由がわかったアリスは愕然とした。彼は冗談で言った訳ではなくて、本当にそれくらいの人数を呼ぶ規模になりそうだ。

「……結婚式……しなくても良いかも」

 最近は式をしないカップルも増えているらしいし、自分達もそれで良いんじゃないかと言い出したアリスにゴトフリーは渋面になった。

「ダメだよ。アリスのかわいい結婚式用のドレスは絶対作ってあげたいし、それに式にかかるお金なら気にしなくて大丈夫だよ。高給取りの皆がご祝儀弾んでくれるからさ」
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