社長は身代わり婚約者を溺愛する
そして、週末。

そうは言っても、どうしても心配で仕方がない。

私は二人に内緒で、デートについて行く事にした。


また芹香の家に張り付いて、彼女が出てくるのを待った。

もうこうなったら、探偵みたいなものだ。

そして、芹香が家から出て来た。

白いワンピース。清楚系のお嬢様に見える。

もしかして、信一郎さんは清楚系の私を気に入ってくれたって、私が話したから?

信一郎さんに、気に入られようとしている?


案の定、沢井家の車に乗った。

私も手配していたタクシーに乗って、その車を追いかけた。


車は中心街に向かって行く。

結構、お金持ちが集まるお店が多い場所だ。

こんなところ、信一郎さんが場所を決めたのかな。

だとしたら、ちょっと傷つく。

私の時には、こんな場所、来た事ないのに。


そして車は、あるお店の前に停まった。

中から芹香が出て来て、お店の中に入った。

私も後から、気づかれないようにお店の中に入って行く。

「芹香さん。」

「黒崎さんっ!」

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