社長は身代わり婚約者を溺愛する
レストランから帰って来て、私達は玄関で熱いキスを交わした。

「芹香。我慢できないよ。」

「私も。」

そう答えると、信一郎さんは私を抱きかかえて、ベッドに横にした。


「芹香。これからは、俺だけだと誓ってくれ。」

「信一郎さん……」

私はこれからも、信一郎さんと会える?

別れないと言った、あの言葉を信じていいの?

「結婚しよう、芹香。」

私を見降ろして、首筋にキスをする信一郎さん。

「あぁ……」

それだけで、身体が敏感になってしまう。


「これからは、ずっと一緒だよ。芹香。」

「うん。」

これが本当に、私に向けられた言葉だったら。

”礼奈”って呼んでくれたら。

胸が痛い。

「芹香、愛している。」

「私も、信一郎さん。」

私達は、一つに繋がって、愛を確かめ合った。
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