君の甘い笑顔に落とされたい。


特等席だって、クラスの人達が言ってる席だもん。陽が当たるし、居心地良いって。


「お、お邪魔します」


ガタッと椅子を引いて、恐る恐る座ってみた。

すごい……私今、久世くんがいつも見てる景色を独り占めしてる。

久世くんは、いつもこの席に座ってどんなことを考えているんだろう。

……遠くから見ているだけで、私は十分幸せだし、ましてや久世くんと両想いになれるなんて夢のまた夢なのは分かっているけれど。

もしも、恋愛の神様がいるのなら。


胸の前で両手をぎゅっと握りしめる。


神様、どうか。



「久世くんと、両想いになれますように。」



カタン、とどこからか物音がして。
窓が風で揺れたのかな?と閉じていた瞼をそっと開けた。
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