君の甘い笑顔に落とされたい。

すぐ近くで聞き慣れた声がしたのはその時で。
ハッとして声のした方を向けば、呆れたようにため息を吐かれた。


「なんでいつも1人で何とかしようとするんだよ、おまえは。」

「く、久世くん……」


呆れ顔のくせに、私の頭を優しく撫でてくれるから、なんかもう、感情がぐちゃぐちゃだ。


「……ここ、立ち入り禁止なんで、出て行ってもらっていいですか」


久世くんの冷たい表情を見るのは、これで2回目。
庇われている私でさえさーっと血の気が引くんだから、直にこんな表情を向けられたら……


「っもう行こうぜ……!」


大学生らしき男の人たちは、パタパタと行ってしまった。
と、とりあえず大事にならなくて良かった。


ほっと息を吐くと、すぐ隣にいる久世くんと目が合った。
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