君の甘い笑顔に落とされたい。

どうしてここで椎名くんの名前が出てくるのか、そこまで考えられなかった。


「ふぅん」なんて、小さく呟く久世くん。


「……やっぱ、面白くねーな」
「!?い、た……っ」


背中の、肩甲骨のあたり。
柔らかい感触がしたかと思えば、一瞬チクリと痛んで、思わず声がもれた。

見ていなかったから何をされたのか確実なことは分からないけど、でもこれって……

一つの答えが浮かんで、浮かんだ瞬間、なぜか体の力が抜けてしまって。
その場にくずれるように座り込んでしまう。


……なんで、今さらこんなこと……。
っ、久世くんはいつもそう。

確定的なことは何一つ言わないで、私のことを期待させるようなことばかり。
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