君の甘い笑顔に落とされたい。

……朝、私に教室で待っててって言った時の椎名くんは、何かを察したように力無く笑ってた。


「あの、ね、椎名くん」
「うん」

「その……」


伝えるべきこと、そして言いたいことは、事前に考えていたはずなのに。
いざ、椎名くんを前にすると頭の中が真っ白になって。

は、はやく言わないと……



「大丈夫。ちゃんと分かってるよ」



その言葉に、無意識に下げていた視線をあげる。

分かってるって……


「文化祭の日、2人が音楽室にいたの知ってた」
「っえ」

「何を話してたのかも知ってる。ごめんね、聞き耳立てるようなことして」

「……それって、つまり、椎名くんもあの場にいたってこと……?」

「そう。柚琉のこと探しに行ってたら偶然」
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