君の甘い笑顔に落とされたい。

スン、とした顔でそう聞いてくる久世くん。
た、たとえばって……


「すれ違いざまに髪とか耳とか首とか触ったり、話しかける時に腰抱き寄せたりっ、あとなんか距離もちかい……」


隣を歩くだけで肩がぶつかるし、い、今こうやってソファに座ってても私の方に寄ってくるでしょ。
背もたれに片肘をのせて、じーって私のこと見てくるでしょ。


「廊下とか教室とか靴箱とか……久世くんがどんな場所でもそういうことするから、あっという間に私が久世くんと付き合ってるって知られちゃったよ」


しかも、久世くんが私をで、溺愛してるとか、そんな恐れ多い噂も流れてるし。

『まぁでも、そのおかげで久世に寄ってくる女子も減ったし、結果オーライでしょ!』って、桃ちゃんは笑いながらそう言ってたけどっ。

私にとっては笑いごとではなくて。
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