とことわのその ― 獣と絡まり蔦が這い ―【加筆修正版更新中】
そんな康くんはいま、恋人である波多野さんと暮らし、二人でダイニングバーを開いて、しあわせそうに暮らしている。
二人はもう立派な夫夫だと、わたしは思う。
ただ、波多野さんはワイルドというよりも、テディベアのような、ふわふわした森のくまさんなので、そこは否定したい。
どちらかと言えば邑木さんの方がワイルド系だろう。
「さっきの話だけどさ、由紀のそういう、平等でありたいって考えは悪いことじゃないけど、たまには人に甘えたら?
俺だってバーの開店資金なんかは、しんちゃんがほとんど出してくれたよ」
「康くんと波多野さんは年齢が二十近くは離れてるし、そもそもちゃんとした恋人同士だけど、邑木さんとわたしは……」
「なんだよ、ちゃんとしたって。由紀たちだってつき合いたてとはいえ、恋人同士じゃん。なんの問題もないだろ」
問題はある。
わたしは邑木さんを好きではない。
ひーくんへの復讐と母への反発のような、そんな気持ちでこうしただけで、邑木さんへの好意はない。
けれど邑木さんだって、わたしを好きなわけではない。
誰かと恋人ごっこをしたいだけ。それだけ。
それだけの関係なのだ。
二人はもう立派な夫夫だと、わたしは思う。
ただ、波多野さんはワイルドというよりも、テディベアのような、ふわふわした森のくまさんなので、そこは否定したい。
どちらかと言えば邑木さんの方がワイルド系だろう。
「さっきの話だけどさ、由紀のそういう、平等でありたいって考えは悪いことじゃないけど、たまには人に甘えたら?
俺だってバーの開店資金なんかは、しんちゃんがほとんど出してくれたよ」
「康くんと波多野さんは年齢が二十近くは離れてるし、そもそもちゃんとした恋人同士だけど、邑木さんとわたしは……」
「なんだよ、ちゃんとしたって。由紀たちだってつき合いたてとはいえ、恋人同士じゃん。なんの問題もないだろ」
問題はある。
わたしは邑木さんを好きではない。
ひーくんへの復讐と母への反発のような、そんな気持ちでこうしただけで、邑木さんへの好意はない。
けれど邑木さんだって、わたしを好きなわけではない。
誰かと恋人ごっこをしたいだけ。それだけ。
それだけの関係なのだ。