好きになっちゃ、だめでしたか?
そのときもう1人の【るい】が友人らしき人と現れ「春樹君」と神山に近付いていった。
るいは明らかに目立っていて、そこだけ空気が違う。
我が妹も、どうやら彼女の存在に目を丸くしているようだ。
「誰? あれ? え、めっちゃ美人」
あんな綺麗な人はじめて見たー、と声が漏れている。
「あー……」
勘違いのことを伝えずに留衣のことを話すのはおそらく限界で、だけど妹までに話していいのか悩んでいると、神山がこっちに歩いてくるのが見えた。
神山は俺を見ている。目の前に来ると、足を止めた。
「もしかして、大野君の妹?」
神山は妹に微笑みを浮かべた。
「あ、は、はい。妹、です」
分かりやすすぎるくらいに動揺している妹は、顔を苺色に染めている。
さっきまでの横柄な態度が嘘かのように、今は視線を下に向けていた。
「そうなんだ、って言うことは、留衣とも仲良いんだ?」
「え、あ、留衣さんは、漫画を借りに行くくらいには」
「そっか、結構仲良いんだね」
もう1人のるいがちらちらとこっちを見ていて、いかにも様子を気にしていた。
「その、留衣さんとは、別れたんですよね……?」
妹は遠慮という言葉を知らないのか、いきなり確信的な質問を神山に投げかけた。
「ああ、うん」
「お前、もう少し考えろって」
「あ、ごめん」
「いや、いいよ、本当のことだし。それに、フラれたほうだしね」
神山は力なく笑い、地面に視線を落とす。まるで本当に悲しんでいるかのように……。
なんでお前がそんな表情すんだよ? お前のためを思って留衣はお前の手を離したんだぞ?
どうせなら言ってしまいたい。だけど……。俺は出てきた言葉をぐっと飲みこんだ。
るいは明らかに目立っていて、そこだけ空気が違う。
我が妹も、どうやら彼女の存在に目を丸くしているようだ。
「誰? あれ? え、めっちゃ美人」
あんな綺麗な人はじめて見たー、と声が漏れている。
「あー……」
勘違いのことを伝えずに留衣のことを話すのはおそらく限界で、だけど妹までに話していいのか悩んでいると、神山がこっちに歩いてくるのが見えた。
神山は俺を見ている。目の前に来ると、足を止めた。
「もしかして、大野君の妹?」
神山は妹に微笑みを浮かべた。
「あ、は、はい。妹、です」
分かりやすすぎるくらいに動揺している妹は、顔を苺色に染めている。
さっきまでの横柄な態度が嘘かのように、今は視線を下に向けていた。
「そうなんだ、って言うことは、留衣とも仲良いんだ?」
「え、あ、留衣さんは、漫画を借りに行くくらいには」
「そっか、結構仲良いんだね」
もう1人のるいがちらちらとこっちを見ていて、いかにも様子を気にしていた。
「その、留衣さんとは、別れたんですよね……?」
妹は遠慮という言葉を知らないのか、いきなり確信的な質問を神山に投げかけた。
「ああ、うん」
「お前、もう少し考えろって」
「あ、ごめん」
「いや、いいよ、本当のことだし。それに、フラれたほうだしね」
神山は力なく笑い、地面に視線を落とす。まるで本当に悲しんでいるかのように……。
なんでお前がそんな表情すんだよ? お前のためを思って留衣はお前の手を離したんだぞ?
どうせなら言ってしまいたい。だけど……。俺は出てきた言葉をぐっと飲みこんだ。