続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「いい宣伝になるでしょ?安堂不動産の時期社長と、人気モデル木野英玲奈が、義理とはいえ、従兄弟って世間の平民共が知ったら、メディアにも取り上げられるし、来年オープンのアウトレットモールへの注目も期待も高まる」

「康二叔父様からも、了解貰ってるからね、来週火曜日15時ホテルオオヤマのスイートで対談、宜しくね」

英玲奈が、置いてあった俺のコーヒーを持ち上げて、こくんと飲んだ。 

「颯と間接キスー」

俺は、眉を顰めたまま、麗夜を睨み上げた。

とんでもない女を連れてきたもんだ。

木野英玲奈は、麗夜の母親の妹の子供、つまり麗夜とは血の繋がりある従兄妹同志だ。そして戸籍上、麗夜と兄弟である俺も、英玲奈は、血の繋がりはないが、従兄妹になる。

「何、その顔?断る気?対談は、父さんも了承済みだから断れないよ」

麗夜のことだから、何か仕掛けてくる時は当然親父にもアポとってからくるだろうとは思ってたが、まさか英玲奈を出してくるとは予想していなかった。

「じゃあ、俺の婚約者に話しておかなきゃな」

英玲奈の大きな瞳が、さらに大きくなった。

「え?颯、婚約者いるの?」

「いるよ、名前は、綾乃美弥。今、同棲してるから。来年結婚する」

俺は、英玲奈の瞳をしっかり捕まえてから、はっきりと口にする。
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