【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
まだ正式に結婚は発表していなかった。
カサンドラが婚約破棄してから半年程しか経っていなかった為、時期を見て発表しようと話が纏まったのだ。

カサンドラは子爵家で荷物の整理をしていた。

暫くは王城で暮らして、必要な事を学びながらブライアンと共に過ごすことになっていた。

本来ならば教育を受けてからカサンドラは王家に嫁がなければならない。

しかしブライアンの気遣いで、順番はバラバラではあるが、カサンドラの事情もあり、特例で認められたのだ。

ブライアンはカサンドラの事を一番に考えてくれた。
そんなブライアンには感謝してもしきれない。


そんな時だった。


初めは屋敷が妙に騒がしいなと思っていた。
侍女が「様子を見てきます」と部屋から出て行ったのだが、その後すぐに帰ってこないことをカサンドラは不思議に思っていた。

どんどんと騒ぎが大きくなっているような気がして、カサンドラは様子を見に行こうと立ち上がった。

こちらに近付いてくる大きな足音と言い争う声。
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