【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
ヘレンはノエリアの手を包み込むように握り込んだ。
「ねぇ、ノエリア‥!このままじゃいけないわ!」
「何かあったのですか?」
「レイチェル達が貴女を殺そうと動いてる」
「‥‥っ」
「お父様が居ない間に口を塞ぐつもりなの!暗殺者を送り込んで、それで‥」
「‥‥」
「全部、貴女に罪を擦りつけて!貴女のせいにするつもりなのよ‥!」
ノエリアは愕然としていた。
確かにあの2人にとってはノエリアが居ない方が都合が良いのかもしれない。
それでもこんなに簡単にホールデンに切り捨てられるとは思わなかった。
ホールデンと積み重ねてきた時間が嘘ではないと思いたかったのかもしれない。
陛下が戻れば目を覚まして、自分の元へ戻ってきてくれると心の何処かで信じていた。
「‥ヘレン様、わたくしは」
「逃げて、ノエリア!」
「‥‥!!」
「ネストールに連絡を取っておいたわ‥!」
「な、何故そんな事を‥?」
「貴女を確実に守れる相手が他に思いつかなかったの」