【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで


「まさかヘレン‥!」

「えぇ、やっと準備が整ったの」

「ほんとに、良かったわ‥!ヘレン」

「ありがとう、ノエリア‥貴女が居ない国で生きていくなんて無理そうだもの」

「ヘレン、ありがとう‥わたくしも同じ気持ちよ?」


そして2人は手を握り、牢から出るとヘレンが隠し扉を開けてノエリアを促す。


「この先を行けば城の外に出られるわ‥そしたら白髪の男の子がいるから、その人に付いていって!」

「分かったわ!」

「‥‥あとは私に任せて頂戴」

「ありがとう‥ヘレン様、本当に」

「いいの、ノエリア‥私も貴女に沢山救ってもらったの」

「え‥?」

「さぁ、時間がないわ!行って、ノエリア!!」


ノエリアはヘレンの言う通りに細い抜け道を進んでいく。
行き止まりになってしまい、石を崩すと薄く光が見える。
すると白髪の少年がノエリアの前に立って顔を覗き込む。


「モカブラウンの髪、金色の瞳‥‥ノエリア・ラランドで間違いない?」

「えぇ‥」

「早く着いてきて!」


ノエリアが言われるがまま白髪の少年についていく。
草むらを抜けて建物の裏を通り、どんどんと暗がりを進んでいく。

そして荷馬車に乗り込んで暫く揺られていると海の匂いが鼻を掠める。


「もうすぐ着くよ」

「ありがとう」


ノエリアの手を引いて、白髪の少年は嬉しそうに微笑んでいた。
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