【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
アンバー様がコーディ殿下に上手く取り入った事でベネ子爵が欲を見せ、付け入る隙が出来たようです。

全てを綺麗にお掃除出来そうだと王妃殿下は手を合わせて喜んでおりました。

これからお二人がどうなっていくのか。
恐らくコーディ殿下とアンバー様と顔を合わせることは今日限り二度とないでしょう。

残念ながらコーディ殿下ともアンバー様ともサヨナラ……茶番劇も終わりという訳です。

清々しい気持ちでお二人の小さくなった背中を見送りました。
どこか浮かない顔のガルグ殿下を見て、わざとらしく眉を顰めます。


「ガルグ殿下は、わたくしと一緒になるのは嫌でしたか……?」

「ち、ちっ、違う!!別に、ミネルヴァ嬢は……そんなっ、」


必死に否定しようとするガルグ殿下は他の方々に見せるのは勿体ない程に可愛らしいお方です。
今回の婚約を破棄することに前向きだった理由も分かりますでしょう?
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