落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
 朝日が昇るとやって来て、私たちと一緒に朝食をとり、それから受付の仕事を開始する。アミュレット注文のお客さんは日が経っても減らず、むしろ増えているんじゃないかと思った。最初に作ったマインのお爺さんのアミュレット。その効果は抜群だったようで、喜んだ彼女がまた宣伝をしてくれたらしいのだ。ちなみに、お爺さんの腰の痛みは嘘のように消え、元気に散歩に行ったりしているのだとか。滞っていたアミュレット制作も、ヴィーの手伝いでサクサク捗り、順調に納品することが出来た。薬草茶も大好評で、ホミも薬草の採取とお客さんの応対に大忙し。でも、薬草茶が売れてとても嬉しそうだ。リンレンもみんなの仕事の補助をしながら、着々と看板を作っていた。新しい看板は、ブラウンが高級木材であるヒノキをプレゼントしてくれて、それで作ることにしたそうだ。
 そうして。
 本日ついに、陽だまり雑貨茶房は正式に新装開店の時を迎える。
 当初は三人でひっそりとお祝いしようと考えていた。けれど、警備隊やアミュレットを買ってくれた人たち。それにトネリやマゴットやみんながお祝いしようと駆けつけてくれたのだ。
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