落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
 一旦手を止め、私はホミを見た。最初に作るアミュレットを、誰に渡すかはもう決めている。森に捨てられた私を、家に招き入れてくれた心優しき獣人のホミ、そしてリンレンに感謝を込めてプレゼントしようと思っていたのだ。
「ホミ、願いを聞かせて? アミュレットに込めるから」
「えっ、あ、あたしにくれるの?」
「そうよ、ホミとリンレンには一番にあげたいから」
「わあ! すごいね、お兄ちゃん! 嬉しいね!」
 ホミは興奮して言った。言葉を投げかけられたリンレンも、どことなくそわそわしている。彼も嬉しそうだ。
「願いかあ……どんなことでもいいの?」
「うん。大丈夫よ」
「えーとね、じゃあね、パトリシアお姉ちゃんとお兄ちゃんとあたしが、幸せになりますように!」
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