君にたくさんのありがとうを



「目、覚めた?」


「……鎌田くん」



ゆっくりと瞼を開けると、そこには椅子に座っている鎌田くんがいた。


私は神代くんの病室のソファーで眠っていたみたいだった。



「強いストレスだろうって先生が言ってたよ」



鎌田くんは私が倒れた理由を教えてくれた。


私が倒れてすぐに看護師さんを呼んでくれていたらしい。


ベッドに空きがないから……とソファーの上に寝せてくれていた。


首を回して病室の中を見渡すと、鎌田くんと一緒にいたはずの陽子ちゃんたちがいなかった。



「陽子ちゃんたちは?」


「もう遅いから帰ったよ。どう?桜庭さんは動けそう?」


「うん、大丈夫」



体を起こして立ち上がる。


フラフラもしないし、大丈夫そう。



「もう夜だから家まで送るよ」


「えっ、そんな……」


「いいから送らせて。じゃないと目が覚めたあとの颯馬に怒られそうだから」



鎌田くんは困った顔をしながらハハッと笑った。





< 117 / 205 >

この作品をシェア

pagetop