君にたくさんのありがとうを
「颯馬の様子はどう?」
鎌田くんが私の隣に立ってそう問いかけられる。
「変わらずずっと眠ったまま」
「そっか」
鎌田くんもどこか胸が苦しそうで、私の心臓もギュッと締め付けられる。
本当にごめんなさい。
みんなに慕われている神代くん。
やっぱり私がそのまま身代わりになればよかったんだ。
悔やんでも悔やみきれない。
「私、帰るね」
なんだかこの空間にいるのが辛くて、帰ることにした。
「わかったよ。気をつけて帰ってね、桜庭さん」
「うん、ありがとう」
鎌田くんはとても優しい。
そんな優しい鎌田くんの大切な友達を事故に遭わせてしまった。
胸が苦しい。
息が上手にできない。
「桜庭さん?大丈夫?」
「だいじょ……」
大丈夫と言って立ち上がろうとしたのに、体がゆらりと揺れる。
「桜庭さん、桜庭さん!」
私はそのまま意識を飛ばしてしまったみたいだった。