離婚直前、凄腕パイロットの熱烈求愛に甘く翻弄されてます~旦那様は政略妻への恋情を止められない~
「だってさ、俺が彼女に会ったの半年くらい前なんだ。生後数か月の赤ちゃんがいるならその頃はおなかが大きいはずだろ。酒も飲めないはずだ」
「あっ」
私と夕菜は同時に声をあげる。
「ちょっとそのときのこと詳しく教えてよ」
夕菜が尊に顔を寄せる。尊はスマホをいじりながら答えた。
「待って、今スケジュール帳を確認してるから。うん、DLC航空との飲み会は間違いなく半年前だ。同業同士でたまには情報交換でもって名目で結構な人数が集まったんだけど……そこに彼女も来てた。俺がパイロットじゃないと知ると露骨に態度を変えてきたから感じの悪い女だな~と記憶に残ってた」
「で、彼女のおなかは大きくなかったってことね?」
夕菜は探偵のようにメモを取りながら尊の話を聞いている。
「うん。ボディラインのよくわかるワンピだったし絶対に妊婦ではない。ワインも飲んでたし、これはまぁここだけの話だけど……うちのパイロットの沖野さんがお持ち帰りしたって聞いたし」
「あぁ、沖野コーパイならありえる話ね。女癖の悪さは有名だもの」
夕菜は納得といった顔だけれど、私は全然話についていけてなかった。
「え、じゃあ……あの赤ちゃんは小柴さんの産んだ子ではないってこと?」
「ていうか、よく考えてみたら生後数か月ならまだ育児休暇中のはずじゃない? もちろん事情があって産後すぐに復帰する人もいるけどさ。でも彼女はお嬢さまだしね」
「あっ」
私と夕菜は同時に声をあげる。
「ちょっとそのときのこと詳しく教えてよ」
夕菜が尊に顔を寄せる。尊はスマホをいじりながら答えた。
「待って、今スケジュール帳を確認してるから。うん、DLC航空との飲み会は間違いなく半年前だ。同業同士でたまには情報交換でもって名目で結構な人数が集まったんだけど……そこに彼女も来てた。俺がパイロットじゃないと知ると露骨に態度を変えてきたから感じの悪い女だな~と記憶に残ってた」
「で、彼女のおなかは大きくなかったってことね?」
夕菜は探偵のようにメモを取りながら尊の話を聞いている。
「うん。ボディラインのよくわかるワンピだったし絶対に妊婦ではない。ワインも飲んでたし、これはまぁここだけの話だけど……うちのパイロットの沖野さんがお持ち帰りしたって聞いたし」
「あぁ、沖野コーパイならありえる話ね。女癖の悪さは有名だもの」
夕菜は納得といった顔だけれど、私は全然話についていけてなかった。
「え、じゃあ……あの赤ちゃんは小柴さんの産んだ子ではないってこと?」
「ていうか、よく考えてみたら生後数か月ならまだ育児休暇中のはずじゃない? もちろん事情があって産後すぐに復帰する人もいるけどさ。でも彼女はお嬢さまだしね」